債務整理において重要なグレーゾーン金利とは?
貸金業者は平成18年の法改正までは、刑罰が科せられてしまう出資法の制限金利を下回るものの、罰則のない利息制限法の利率を上回る金利で貸し出しをする業者がはびこっていました。
こうした法律には違反するものの、刑罰には科せられない20%~29.2%の金利のことを「グレーゾーン金利」と呼びますが、このグレーゾーンをも超え、さらに高金利で貸し出しをするヤミ金業者の存在により自殺にまで追い込まれる利用者が多発したことから、こうした悪徳業者に圧力をかけるため、出資法が改正され、違反者には罰則が強化されるようになりました。
以下は一部を抜粋したものです。
(高金利の処罰)
第5条
金利の貸付けを行う者が、年109.5%(2月29日を含む2年については年109.8%とし、1日当たりについては0.3%とする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2.前項の規定にかかわらず、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年29.2パーセント(2月29日を含む1年については年29.28パーセントとし、1日当たりについては0.08パーセントとする。)を超える割合による利息の契約をしたときは、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3.前2項に規定する割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者は、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
改正された箇所は他にもありますが、ここで注目すべき点は、実際に違法金利で貸し出しをしなくとも、違法金利である29.2%を超える支払を要求しただけで、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金という刑事罰に処される点です。
では、グレーゾーン金利の存在はどうなったのでしょうか?
現在の利息制限法では、金利の上限は以下のように決まられています。
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借入金額(1社ごと) |
利率の上限(年利) |
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10万円未満 |
20% |
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10万円~100万円未満 |
18% |
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100万円以上 |
15% |
法律の改正により、これまではびこっていた20%~29.2%のグレーゾーン金利は無効となったのです。
ところで、「みなし弁済」という制度をご存知でしょうか?
利息制限法で決められた15%~20%の金利について、貸金業者が次のような条件を満たしている場合は、例外としてこの金利を超えた利息を取ることを有効とみなされてしまうものです。
1. 貸付をした者が登録を受けた貸金業業者であること。
2. 契約の際に貸金業規制法17条で定められた要件を充足する書面を借主に交付していること。
3. 返済をする際その都度、貸金業規制法18条で定められた要件を充足する受取証書を直ちに交付していること。
4. 債務者が利息の支払を利息としての認識で支払ったこと。
5. 債務者が利息の支払を自己の意思に基づく任意の意思で支払ったこと。
このみなし弁済が認められてしまうと、残念ながら過払い金返還の請求はできなくなってしまうため注意が必要です。ただし、現状ではこの条件を満たしている業者はほとんどありませんが、心配な場合は専門家に相談したほうがいいかもしれません。



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